Regenerative endodontics

歯の根を育てたい方へ

根未完成歯について

歯の構造と成り立ち

歯は主に「歯冠」「歯根」「歯髄」の3つの部分から構成されており、歯の発育や健康を維持するためには、これらの構造のバランスや成長が大切です。
歯冠は、口の中で見える外側の部分で、食べ物をかみ砕く役割を持っています。歯根は歯を支える根の部分で、顎の骨にしっかりと固定されています。歯根は成長とともに長さや厚みが徐々に形成されていきます。
また、歯の中心には「歯髄」と呼ばれる神経や血管が通る組織があり、歯の健康や感覚を保つ重要な役割を果たしています。(逆に言えば歯根の成長には歯髄が必要で、歯髄が壊死すると成長は止まってしまうのです。)

根未完成歯とは

前述の通り、歯は「歯冠」から形成され、「歯根」が出来上がるまでに時間差があります。
この歯根の形成される前の歯を「根未完成歯」と言います。
根未完成歯は歯の根が正常に形成されないままの歯で、この状態の歯は、歯の根の先はラッパ状に広がっており、正常な歯として一生涯使い続けることができない歯です。
根が短く薄い特徴があり、神経がなくなることで根の成長が止まるため、将来的に割れやすくなるリスクが高くなります。

歯根の成長が止まる原因

根未完成歯の状態で、歯髄からの栄養が壊死など何らかの理由で止まることで歯根の成長が途中で止まってしまうことがあります。歯髄が壊死してしまう原因としては、むし歯(カリエス)、外傷、そして「中心結節」の破折があります。
中心結節は主に下顎の第二小臼歯などの咬合面中央に見られる突起状の異常構造で、その内部には神経の通る髄腔が張り出しています。中心結節が破折すると、見た目ではわからない状態で歯髄が露出し、感染が進行して歯髄壊死を引き起こすことがあります。

根未完成歯の治療

こうした感染による歯髄壊死の場合、再生歯内療法が適応されることが多く、根未完成歯の治療として重要な選択肢となっています。根の成長を止めずに歯の健康を守るためには、早期の診断と適切な治療が不可欠です。

再生歯内療法

根未完成歯で神経が死んでしまった場合に行う、歯根の成長を再開させる治療法が再生歯内療法(Regenerative Endodontics)です。
根管内に意図的に血液を満たし、抗菌薬と組み合わせることで、止まっていた歯根の成長を促します。歯根を長く伸ばし、根の壁を厚くすることで、将来的な破折リスクを大幅に減らすことができます。

診査診断の重要性

再生歯内療法は、適切な症例を選ぶための詳しい審査診断が不可欠です。正しい診断がなければ、効果的な治療が難しくなります。特に根の成長が期待できる時期を逃さないためにも、早めの受診をおすすめします。適切なタイミングでの診断が、治療成功のカギとなります。

症例紹介

再生歯内療法

再生歯内療法

Before

After

主訴神経が死んでいると言われた。
治療内容歯髄診査にて電気歯髄診、coldテストにて陰性反応を示し、歯髄壊死と診断。患者は12才歯は根未完成歯であることから、再生歯内療法を行った。術後、電気歯髄診、coldテストに
て陽性反応を示し、根尖透過像も消失し、経過は良好。
治療期間・治療回数2回 / 2週間
治療費用再生療法 14,300円(税込)
バイオデンティン 16,500円(税込)
リスク・副作用・治癒不全の際は根管治療が必要となります。
・保険診療範囲外の自費診療になるため費用が高くなる場合があります。